制作のながれ

フジキリ

 春から初夏にかけて、山に自生する藤を探し出し、直径2cmほどの藤蔓を伐ります。真っ直ぐに伸びているところが望ましいです。両手を広げた長さを目安に切り分けます。

​ 使える大きさに育つまで5年ほどかかります。

フジヘギ

 伐った藤蔓を乾かないうちに木槌で叩き、皮を剥ぎます。芯と皮に分け、一番外側の鬼皮を鎌などで剥きとり、必要な中皮のみにします。使える部分は、蔓の外周の内側、厚さ1mmほどです。

​ 干して乾燥させ、保管します。

アクダキ

 剥いだ中皮に木灰をまぶし、皮が柔らかくなるまで灰汁で4時間ほど炊きます。

 窯の底に敷いた藤蔓の芯を用いて、焦げ付かないように時々揺すります。

​ 炊きあがりの繊維は、真っ黒でヌルヌルしています。

フジコキ

 炊き上がった繊維を川で洗います。この時、竹で作ったコウバシという道具を使って、不要なヌルヌルしている部分を擦り落とします。

​ 洗い終わった繊維は糠の汁に浸してトリートメントしてから干して乾かします。

フジウミ

 ​繊維を作りたい糸の太さに合わせて適当に割き、撚り合わせて繋ぎます。次から次へと継ぎ足していき、繊維を均一な太さに長く長くしていきます。

​ 長い繊維を繋いで糸にすることを績む(うむ)と言います。藤織りの中で最も時間のかかる工程です。

ヨリカケ

 糸車を使って、繋いだ繊維全体に撚りをかけます。この時、毛羽立ちを防ぐため繊維は湿らせておきます。

 撚りをかけ終わった糸を木枠に巻き取って、木枠ごと乾燥させます。

​ 強度と伸縮性が生まれ、丈夫な糸が出来上がります。

 

ハタオリ

 作りたい布に必要な長さと本数の糸を揃えて織機に準備します。

 松葉をまとめて作ったシャミボウキという道具を使って、経糸に糊を付けます。

​ 濡らした緯糸を織り込んで、藤布の完成です。